落武者の霊。
「落ち武者の霊」の都市伝説は日本ならではの怪談であり、その心霊スポットは全国各地に点在しております。
今回は京都の外れにある、洞ヶ峠という竹藪で噂になった、いわゆる馬に乗った首なし武者の小話を書き綴ってみます。
「国道1号線に出る時は、あそこは通らないように」
当時、母親が割と真剣に私へ言ってきました。
その竹藪には細い道路があり、さすがに車は厳しいですが、地元民は国道1号線へ抜けるのにバイクや自転車で使っていた道です。
ところがある時期、その「首なし武者」の目撃者が急増しました。
私の身近な人達までが、
「首の無い人が馬に乗っていた」
「バイクなのに追い付かれそうになった」
などと言い出したため、地元の人間は夜はその道を避けるようになりました。
私的には「落武者」などの怪談にはちょっと漫画みたいでピンと来ないのですが、「バイクなのに追い付かれそうになった」という話は生々しく、想像しただけでもゾッとしますね。
なにより狭い地域での噂話からとは言え、「地元民が実生活に制限をかけた」という心霊スポットはちょっとリアルですね。
こういった怖い話も実話怪談と言うのではないでしょうか。