【実話怪談】ナイトメア~京都市右京区(2000年代)

インドの遺跡の怪談

不気味な遺跡の発掘調査。

人類の歴史を紐解く様々な手掛かりが発掘されます。
しかし中には、公表されていないレポートも存在するという、都市伝説なんかもあります。
今回は京都にある国内屈指の有名大学准教授から直接聞いた、実に不気味な遺跡の話を綴ってみます。

1.京都の考古学者の怪談

当時、私は仕事の関係で京都のある大学の准教授とお話をする機会がありました。
教授は考古学を研究されており、世界のあちこちを飛び回っておられました。

私はこういったアクティブな考古学の先生と話せる機会があれば、いわゆる都市伝説のような話を聞いてみたかったので、これはチャンスとばかりに質問をしてみました。

「やはり、公式発表出来ない話ってあるんですか?」

すると教授から、実に不可思議な怪談を聞くことが出来ました。

この数年前、教授はとある遺跡の発掘へ行っておられました。
そこは非常に暑い地方で、発掘現場も困難を極めます。
しかし、日本の大学に調査要請を出すというのは、それだけ歴史的に重要な遺跡だったことが伺えます。

「この遺跡が忘れられないほど強烈でした」

教授がこう語るほど、調査すればするほど不可解であり、どうレポートをまとめるか悩んだそうです。

 

2.不思議な遺跡

その遺跡は、教授の豊富な調査経験の中でも、群を抜いて不思議な場所だったそうです。

まず発掘された物、その地層や劣化具合などから、その時代に何が起きたかを割り出します。
しかしこの遺跡で取れる情報はデタラメだらけで、その時代にあるまじき物などがどんどん出てきました。

当然これは教授達にとっては、大興奮の事態となるわけです。
暑い気候など吹き飛ばす勢いのテンションで発掘調査は進みます。

しかし日が経過するにつれ、徐々にこんな声が上がり始めました。

「気味が悪い。」

発掘調査が進むにつれ、従来の考古学での常識や、この地域の歴史観などとあまりにもズレていることが浮き彫りになってきます。

インドの不気味な遺跡



それがなぜ問題なのかと言いますと、調査をまとめる時には既存の地質学や歴史との、ある一定の整合性が取れなければなりません。

例えば「石器時代の地層からライターが出てきました」だとしましょう。
それはどんな角度から検証しても、誰かが後からイタズラで埋めたライターに他なりません。
どんなトリックを使おうが、それは考古学者の目をごまかすことは出来ないわけです。

だからこそ、矛盾した物がどんどん出てくるこの状況というのは、先生方にとっては逆に怖い話となってくるわけです。

3.恐怖の曼荼羅

そんな中、1つのオブジェが発掘されます。
いわゆる「大物が釣れた」ということで、現場では歓声までも沸き上がります。

オブジェには大きな曼陀羅が描かれておりました。
装飾や状態などから、様々な意見が飛び交います。
教授達のおおよその見解では、王族が所有していた物だと見積もりました。

もしこれが王族の所有物だったとすれば、歴史がひっくり返る発見かもしれません。
暑い日射しの中、泥落としなど繊細な作業が行われ、曼陀羅は丁寧に保管されます。

しかし教授はこの時、なんだか言い知れない恐怖を感じたらしいです。
日本の調査チームが帰国後にこの話題をした時に、実はこのとき皆も同じ恐怖を感じた、と言っていたそうです。

 

4.熱帯夜に見た悪夢

その夜の事でした。

発掘チームは食事を済ませ、段取りの打ち合わせを行います。
雑談などをしたあと、それぞれがテントの中で休息を取ります。

なにせ得体の知れない場所の長期的な調査です。
テントと言っても簡易コテージのような物を設営していたのではないかと思われます。

この地方特有の慣れない気候、熱帯夜は非常に寝苦しい。
しかし教授は心身共に疲れ果てていたので、すぐに眠りにつきました。

眠りに就いた教授は夢をみます。
夢には、今日発掘された曼陀羅が出てきました。

曼荼羅

闇の中、聞いたことの無い民族音楽が周囲から聞こえます。

目の前に浮かぶその曼陀羅は、ぐるぐると回転を始めて、その速度は次第に上がっていきます。
それとシンクロするように、民族音楽が激しくなっていきます。

突然、曼陀羅の回転がピタッと止まります。
同じくして、民族音楽もピタッと止まりました。

暗闇には、目の前に制止した曼陀羅だけがあり、シーンとした空間です。
教授は曼陀羅をじっと見ていると、曼陀羅はパッと消えました。

そして目の前に、いきなり不気味なお面が現れました。

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それもよく原住民が付けているような、攻撃的なお面です。

「うわあ!」

教授は驚いて飛び起きました。
やはり汗だくで、まさに熱帯夜に見た悪夢そのものだったようです。

5.気味の悪い正夢とナイトメアの怪談

教授は「まさにこれがナイトメアだな」と思いました。
熱帯気候の寝苦しい夜に見る悪夢、人はこれを魔物と見立てた。

つまりは、自分が怖いと感じている物や、現在直面している恐怖などが夢に出てくるわけです。

しかしこれが悪夢では済まされず、この時すでに不可思議な事態は起きていたのです。
起きて周囲を見渡すと、教授だけでなく発掘チームが全員起きていたのです。

「怖い夢を見て飛び起きたよ」

皆が口々にそう言っています。
話を聞くと、気味の悪い事に皆が同じ夢を見ていた、と言うのです。

なんの怪談だよ、とざわめきますが、これにはさすがに発掘チームも異例の対応をしました。
翌朝、地域の僧侶を連れてきて、お祓い的な儀式を行い、曼陀羅は一旦寺院へ預けることにしました。

科学や歴史、中には物理や数学にも精通した日本屈指の精鋭でもある教授達の発掘チームが、このような非論理的な答を出して実行するのは、一般人が考えるよりもずっと屈辱的だったに違いないと私は思いました。
しかし実際に起きてしまったリアルタイムの出来事に対して、それがただちに説明の付かない事象であったとしても、発掘チームはその事象に最も適した対処を取っていく責務があります。

「有職者のチームが出した答がこれだったのか」

そう考えると、この事態がいかに異常だったのかというのが生々しく伝わってきます。

 

6.曼荼羅に関する教授のおかしな記憶

教授はその後、曼陀羅を見ることなく帰国したので、遺跡や曼陀羅のその後はもはや知りえません。
曼陀羅はそのまま寺院の管轄になっているかと思われます。

しかし教授いわく「あの曼陀羅を調べたら、とんでもない事が解明された可能性がある」としつつも「これ以上は調べるなという明確なメッセージだったと感じた」
とも話しておられました。

あと、教授はどうしても気になっている事があるそうです。

あの時、曼陀羅は寺院へ運んで僧侶に引き渡しました。
その際に、本堂へ運び込んだケースを開いた瞬間のことでした。
僧侶はびっくりして叫びながら飛び退いて、空中に向かって慌てて印を切ったそうです。

僧侶は「これは我が寺院に任せて、今日はお帰りなさい」としか言わなかったそうです。

国内外、こういった「科学的に説明できない事象」というのはハッキリと存在しており、それらが公式の歴史として登録されることはありません。
この遺跡で過去に何があったのかは実に興味深いですが、この京都の教授いわく、「怖い話、説明が付いていない怪談じみた出来事は世界にいくつもあって、この遺跡のようなケースは公表どころか報告もできない」だそうです。