有名心霊スポット、比叡山頂遊園地の日本一怖いお化け屋敷。
かつて比叡山には、日本一怖いと言われたお化け屋敷がありました。
お化け屋敷でありながら、当時から心霊スポットとして有名なでした。
既にコンピューターが普及していた時代にあり、人動式のからくりお化け屋敷がなぜ「日本一怖い」と言われていたのか。
今回はそのお化け屋敷へ実際に行って体験した心霊現象を綴ってみます。
1.最凶の心霊スポット・日本一怖いお化け屋敷
数々の都市伝説を生んだ、日本一と言われていた京都比叡山のお化け屋敷が、その長い歴史に幕を閉じたのは2000年でした。
これはその最凶の心霊スポットとまで言われていたお化け屋敷が閉館される少し前、もはや末期の頃に体験した話です。
当時のある日、いつもつるんでいた友人の姉と、件のお化け屋敷の話になり二人で行くことになりました。
友人の姉は「キミちゃん」。
かなり美人なのですが、いつも無表情で「近寄んなオーラ」を放っているのですが、そのイメージとは裏腹に、年下でもフランクに付き合ってくれるので皆に人気がありました。
当日、一緒にロイホでランチを食べてから比叡山へ向かいます。
遊園地には用がなく、お化け屋敷だけが目的だったので、到着したのは昼下がりでした。
平日の昼下がりなので敷地には人はパラパラとしかおりません。
私とキミちゃんは一直線にお化け屋敷へと向かいます。
2.巨大な木造のお化け屋敷
そこは古い木造の建物で、お化け屋敷としてはありえない巨大な外観でした。
私達はドキドキしながら、早速中へ入ります。
受付中に悲鳴の1つも聞こえず、やはり客が入っていないようです。
二人だけで入る真っ暗なお化け屋敷は、実に怖いものです。
先客がいないので、仕掛けの作動音も聞こえず、全て突然やってきます。
お化け屋敷としてはそのスペックを存分に発揮できるわけです。
最初キミちゃんはすごい力で私の腕にしがみついておりました。
しかし次第に慣れてきて、軽く腕を組む程度で歩くようになってきます。
これには理由が2つありました。
まず、仕掛けは手動で、脅かすのも幽霊に扮したスタッフが直接出てきます。
当時「バイオハザード」がブレイクした頃で、ゲーム内のゾンビの呻き声を真似ていました。
これには正直、萎えました。
さすがにそれをされると、せっかくの心霊スポット感が無くなるというものです。
更にこのお化け屋敷は「距離」も圧倒的日本一で、もはや10分以上歩いた頃に「まだあるの!?」となってきます。
記憶では確か20分近く歩いたと思います。
3.睨みつけてくる謎のスタッフ
もうサクサク歩いて出ようとなった辺りで、小橋に差し掛かりました。
すると小橋の足元から、仕掛人の気配がします。
目が慣れてきているので、後半は少しだけ内装などが見えてきます。
仕掛け人は、小橋の手すりの隙間からじっとこちらを見ていました。
私は小声で「キミちゃん、足元に、、」まで言いかけた時でした。
キミちゃんは全力で私の腕を掴んで「見たらあかん」と言いました。
びっくりする私を、キミちゃんはぐいぐい引っ張りながら足早に進みます。
仕掛け人は、おそらく足を掴んでくるのかと思いきや、小橋を渡っても何もしてきません。
この時点でおかしいわけで、心霊スポットなのであるということが頭に蘇ります。
私も急に怖くなり、二人は無言でスタスタと出口を目指しました。
そこから出口までの区間で、小橋の仕掛人と同じように、「こっちを見ているのに出てこない」という場所がいくつかありました。
怖すぎて、最後はもう仕掛けとか無視で走って出口まで突っ切りました。
4.実際何が起きていたのか
これはあんまりおかしかったので、私は受付のお姉さんに聞きました。
「後半にあった小橋に居た人、ずっと睨んでたんやけど、仕込み?」
すると、お姉さんはハッとして眼を見開き、苦笑いしながら言いました。
「見ました…?」
私達と同じ事を言うお客さんが時々いたそうで、しかし小橋は足元が危ないのでスタッフは仕込んでいないそうです。
それに、スタッフはお客さんを脅かして見えないようにすぐに引くため、睨んだまま動かないという動作はしていないと言っておりました。
では、小橋を渡ってから見た何人かの仕掛人は何だったんでしょうか。
しかし実はこの時私が一番怖かったのは、キミちゃんの発言でした。
「後ろから走って来てた女の子は?」
現在この比叡山お化け屋敷は、他の施設となって運用されております。
2013年に一度だけ期間限定で復活していたそうですので、またの復活の機会があれば、このリアルな心霊スポットに足を運んでみてはいかがでしょうか。