【実話怪談】廃屋の恐怖・白い豪邸~八幡市某高級住宅街(1980年代)

昭和京都の怪談綴りによる不思議な空家の白い豪邸

洋館の廃墟、小学生、好奇心。


入ってはいけないと言われるほどに、その興味は膨れてきます。
このお話は、中盤はお子様の怪談みたいな突拍子もない話が続きますが、全て読み終えた時にゾっとする怖い話ではないかと思います。
では、京都の小学校で体験した不思議な実話怪談を書き綴ってみます。

1.空家の豪邸

地元の小学校の近くに、高級住宅街があります。
その全体的に大きな家が立ち並ぶ中でも、ひときわ異彩を放っていた洋館の廃墟がありました。

昭和京都の怪談綴りによる不思議な白い豪邸の正面イメージ


の洋館は、「白い豪邸」と呼ばれていました。
門から玄関までの途中に噴水がある、絵に描いたような洋館です。

白い洋館の中央には、玄関から三階まで茶色いガラス張りの吹き抜けになっており「これはエレベーター!?」と噂にもなりました。
そんな洋館も、いつの頃から雑草が生え放題の廃墟になってました。
後に聞いた話では、貿易関係の社長さん一家が住んでいて、会社が倒産した為、夜逃げしたそうです。

そしてそれは、やはり小学生の私たちは興味津々です。
当時いつも一緒に遊んでいたサトシと「探検しようぜ!」となりました。

 

2.無知の侵入

放課後、家に帰って懐中電灯や手袋を用意してサトシと洋館へ向かいます。
正面門は当然閉めてあって、背の高い柵からも入れません。
そこで、洋館の根元に当たる部分がガレージになっていて、そのガレージの奥のドアから直接中に入りました。

昭和京都の怪談綴りによる無人の不気味な白い豪邸


窓は冊子が閉まっていて、真っ暗な通路の足元を懐中電灯で照らして進みます。
すぐにガラス張りの吹き抜けのある玄関に出たので、懐中電灯は消してあちこち見回します。

昭和京都の怪談綴りによる不気味な白い豪邸の内部


内装はそれなりの年月は経っているものの、想像していたような廃墟ではなく
綺麗に掃除すれば、そのまま住めそうな豪華な家でした。
二人で一階をうろついていたその時。

なんと二階のほうからオルガンの音が聞こえるのです。

昭和京都の怪談綴りによるオルガンが鳴り響く空き家の豪邸の内部


びっくりして目を大きく見開いたサトシと目を合わせます。
しかしこの時の私達は、「心霊スポットに胆試しに来た」わけではなく、あくまで「謎の洋館を探険しに来た」ので、オバケにびっくりしたとかではなく「中に人の気配がした」事に驚いたわけです。

ましてや、よく晴れた昼下がりの中で「幽霊が出た」とは考えておりませんでした。

すいませーん!誰かいますかー!

勝手に入った罪悪感から、私はそう叫びました。
続けてサトシも「返事してくださーい!」と叫びました。

オルガンの演奏中で、私達の声が聞こえてないのではないか?と思い、二人で二階へ上がることにしました。

 

3.オルガンを弾く者

玄関が吹き抜けているため、二階の廊下から一階が見える作りでした。
オルガンが鳴っている部屋を見つけて、ノックをします。

すいません!勝手に入ってすいません!

それでもオルガンは止まらないので、サトシはためらわずにドアを開けました。
そして私達の目に入った光景は・・

まず、オルガンの椅子に、女の子が座っているのが見えました。
そして声を掛けようとして、私達はしばらく固まりました。

オルガンの椅子には、女の子ではなく等身大くらいのフランス人形が座っているのです。

ja.wikipedia.org



そしてオルガンに視線を移すと、なんと鍵盤が勝手に動いているんです。
私達は、うわうわうわあああ!とか叫びながら部屋を飛び出して、もうとにかく必死で階段を降りました。

そして玄関の方へ向かおうとして、二人とも急ブレーキを掛けます。
なんと、さっきのフランス人形が、玄関ドアの前に居るんです。

もうびっくりしすぎて二人とも変な声で叫びます。
そして体の向きを変えて、この洋館へ入ってきた
ガレージの出入口の方から脱出しようと走ります。

ドアを開いて、慌ててガレージから飛び出ます。
そしてガレージに出た瞬間、私達は固まりました。

バカバカしい話ですが、ガレージであるはずの場所が、洞窟みたいになってるんです。
それも、川のように地下水が流れてます。
なぜか、木のボートが繋いであって、追い込まれている私達はそれに乗るしかありませんでした。

ボートは凄いスピードで流されて、滝壺へ落ちていく所で・・・そう、目が覚めます。
よくある夢落ちなのですが、実は話はここからなのです。

4.次々と当たる夢

その日、学校でその話がしたくて、興奮気味に教室へ入ると、サトシが、既に登校している子達に囲まれて、何か喋ってます。

そして、みんな一斉に私の方を見てきました。
みんなどうしたのか、と聞くと

サトシが、お前と白い豪邸に入った夢を見たらしいよ

ゾクッとしましたが、興奮しながら「俺も!俺も見てん!」と言うと「そんなことがあるわけない」と疑う流れになるはずが、そこはやはり怖い話だけに、小学生のみんなは期待するわけです。

そして、今度はみんな私を囲んで、私の夢の話を聞くことになりました。
話を進めていくうちに、発覚したのは、、なんと、サトシの夢と「完全に一致」というレベルだったようです。

つまりは、こうです。

サトシの話を先に聞いていた子達は、途中でちょいちょい「そこでこうなったやろ!」などと、みんな興奮して口々に割り込んでくるわけですが・・
その割り込んできた話が、なんと私の見た夢の話と一致していたわけです。

しばらく学年中がこの話題で持ちきりになり、私とサトシは、時のアイドル状態になりました。
確かにサトシとは、前々から洋館を探険しようとは話しておりましたので、そこに何らかの力が働いたって感じなのでしょうか。

それから特に何も起きませんでしたが、噂は学校中に広まった事を思うと、子供が興味本意で家に入らないように「家主」が夢で警告してきたのでしょうか。
あの白い洋館で、一体何があったのでしょうか。

今となっては、その背景も全くわからないまま都市伝説にもならずに風化した、私自身が体験した京都の実話怪談です。
もうその土地には新しい家が立ち並び、長い時が過ぎております。

tabi-labo.com

matome.naver.jp